[耳コピ楽曲分析]海の幽霊/米津玄師~①楽曲解釈・ギミック篇~

[楽曲分析]海の幽霊/米津玄師①楽曲解釈・ギミック
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楽曲情報

今回は アーティスト米津玄師作品名海の幽霊 だよ。映画「怪獣の子供」の主題歌だね。

調Aだよ。♯が3つ、ファとドとソに♯が付く調だね。

今回の楽曲分析記事はちょっといつもとは変えて、内容で2つに分けてみたよ。先に理論的な話ではなく、誰でもわかるようなギミック・気づきについて書くね。次回コード分析と背景スケール分析をやるよ。

素晴らしい作品なので、よかったら↑ぽちっとしてね!

本作品の別記事はこちら

解説動画

本記事の解説動画だよ。早いのでストップ推奨!

[耳コピ][楽曲分析]海の幽霊/米津玄師(①解釈・ギミック篇)
動画:①ギミック篇の動画解説

楽曲解釈~ギミック篇~

あ、これはあくまで「僕が聞いて感じたこと」でしかないので、「これを狙ってやったはず!」ってわけじゃないよ。結果論として音楽を聴いた僕が感じたことだよ。

それではいこー。

Bメロ=A’メロ

小さなことだけど、この作品、BメロがBメロらしからぬ穏やかさで、サビをかき立てる欲が見えない。Bメロらしからぬ…っていうと言い過ぎかもしれないけど、逆に日常感や情景感を語ってる感じがするね。

これは次回のコード分析篇の方で触れるけど、AメロとBメロはコード進行がほぼ同じなんだ。もっというと機能的な意味ではサビも同じ。

ここのいわゆるBメロ感のなさが、逆に日常から続く大きなテーマへのつながりを引き立ててる気がする。(原作は知らないから外れてたら消そうこれw)

多重ハーモニー・ユニゾンの閉塞感

しょっぱな聴いてびっくりしたのが米津さんの多重ハーモニー。どこか音楽的でない無機質な感じもありつつ、でもサウンドとして温かみのある音

綺麗な音ではない、でも汚くもない温かみのある(サチュレーションかな?歪みの暖かさがある気がする)サウンド。それでいてハーモニーの聞かせ方としては若干機械的なハーモニーにがっつり包まれる感じ。

これは聴いた感触からの想像だけど、水中で会話するときの自分の体内へ反響して籠る声を表現したのかなって感じた。まさに海の中の音の抱擁感。音の重なりも、作られた音楽的ハーモニーとは異なって、発した音に自然と追従して反射する音。

僕は耳にはあまり自信がないんだけど、狙いはともかく内向きな反射/閉塞感を感じたよ。キミはどうかな?

ベンドダウンするサウンドと海獣の声

要所要所で聞こえてくるベンドダウン(音色の最後の方で音程が微妙に下がっていく表現)や狂ったチューニングのサウンド。これは海の生物たちの鳴き声を表現してるようにも感じた。

例えばここら辺聞いてみて。些細なとこ(開始10秒のストリングスとか)は省いたよ。

  • 0:53「しなーい」の裏の音
  • 1:04「すーべてー」の裏のストリング
  • 1:18からの間奏の全てがチューニングぶよぶよで鳴き声っぽい
  • 1:58からのストリングスの連打(打?というのかな)2:08からも
  • 2:11からは楽器なのかサンプリングなのか鳴き声っぽい
  • 3:47からの全て

特に、1:18からの間奏や2:08からの間奏は本当にクジラの鳴き声をサンプリングして入れてない?うーむ。どうなんでしょ?

ちなみにクジラの声(?)↓

【超熟睡】1番眠れると立証されたクジラの鳴き声のBGM

鳴き声ついでに脱線!サビや大サビの要所要所で出てくるトレモロやスタッカート気味な音色は、気泡(ブクブク)を想像したなー。深読みしすぎ?w

終結する鳴き声

話は戻って、その鳴き声のような楽器(特にストリングス)が各方面で離散に泣いている中、2:22あたりからこれら鳴き声が集結していく。サビに向けて。左右の定位の話ではなく、音程として1つのコードに集結し共鳴する。

顕著なのは、2:22から左に聞こえるストリングスのような音、最初ラの音付近だったこの音が、徐々に徐々に音程をあげていった結果、サビ直前には1オクターブ上のラに達する。一回転もしてる。ほかの音もこの曲のトニック(主役)のコードA(ラ、ド♯、ミ)に集結する!

いやあのさ、僕この原作読んだことないんだけどさ、映画サイトによるとだよ、

<本番>に向けて、海のすべてが移動を始めた―――

アニメーション映画「海獣の子供」公式サイト

三人の出会いをきかっけに、地球上では様々な現象が起こり始める。夜空から光り輝く彗星が海へと堕ちた後、海のすべての生き物たちが日本へ移動を始めた

アニメーション映画「海獣の子供」公式サイト

まじか!

これは鳥肌でしょ!鳴き声がトニックのAコードに集結してんじゃん!それもサビ直前で!ふがふが…。

泳ぐメロディ

サビをアカペラで歌ってみてほしい。そしてできればそれを「この作品を聴いたことがない人」に聴いてもらってほしい。多分だけど歌ってる側は「歌いにくい」と感じるだろうし、聴いてる側は「拍はどこ?」って小節/テンポ迷子になるんじゃないかな。

…って書いたのは実は僕の実体験でw DAWで採譜打ち込んでるときにメロディの拍取るのが難しくって。でふと思ったんだけど

サビのメロディが小節を泳いでない??

って。符割を見てみよう。

図:サビの符割

※歌詞間違えてました、正しくは「星が降る夜に あなたにあえた」でした
動画作成と共に訂正しました!

これを「:小節がわかりやすい」「:ややリズムがわかりにくい」「×:リズムをわからせない気だな」でちょっと色付けしてみよう。メロディが背景の音楽のリズムにどれだけ寄り添っているのか。

♪~星が~降る
=============
よ ← 小節頭

に ← ×16分音符1つ分食ってる
=============
あな
た ← ×8分音符1つ食ってる
=============
にあえ
た ← 2拍目OKだけど3拍目がないので
    実質4分音符1つ食ってる感
=============
あの
よ ← ×8分音符1つ食ってる
=============
るを
わ ← 
=============
2拍目
す ← 3拍目

は ← ×8分音符1つ食ってる

な ← ×16分音符1つ分食ってる

見てこのメロディの落ち着きのなさ。8分音符食ったり16分音符食ったり食わなかったり。

いや、食うのはいいんだけどさ、もしこれが同じ音価(音の長さ)で同じように食うのであれば、『よくある勢いつけるテクニックだな』ってな感じに聴こえるんだろうけど、これだけ音価ばらばらでタイミングがつかみにくい感じにするのは…もう後ろの楽器隊そっちのけで、メロディが楽曲の中を自在に泳いでるとしか思えない。アカペラで歌う難易度高くない?

心拍数正常値MAXのBPM90

そして最後にどうでもいい話になっちゃうんだけど…w

この作品は穏やかなスローテンポ作品だけど、発音数が少ないとは言えキックが結構がっつりくるサウンドだね。これがだんだん「海中で感じる自分の心音なんじゃないか」って思えてきて…はい、思い込みすぎですねw

でまぁ、打ち込んでたらBPMがだいたい90くらいでさ、ふと心拍数の正常値をググってみたんだ。そしたらさ、


基準値

60~90

心拍数(脈拍) | セントラルクリニックグループ

は、ははぁ。海の中自分に聞こえてくる心音を…ってこれも考えすぎだね、それだけw

次回は理論分析

本当はいつものようにコード・背景スケール分析を書いていたんだけど、案の定熱が入ってギミックやサウンドのところまで膨れてきちゃったので記事を分割したよw

次回は、コード進行とコード・背景スケール分析をするよ。先に予告をすると、米津さんは同主調の扱いが本当お上手なんだなって。そして転調(借用)も乱暴なやり方からパプリカのようにおもてなしのあるやり方まで使い分けてる気がする。とても素晴らしいっすわ…。

それじゃーこんなところで!またね!

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コメント

  1. […] 前回の記事は音楽理論記事の中級者以上向け、本記事はそれより少し難易度高め(?)なので、作品の世界観の解釈記事を読みたい人はコチラの記事、コード進行を見て演奏してみたい人やコード分析を読みたい人はコチラの記事を見てね! […]