さてさて、トニック、ドミナント、サブドミナントはもうその感情を覚えたかな?どんな雰囲気かもう大丈夫だよね。
さぁ、今回はメジャースケール7番目のコードにスポットを当てるよ!Ⅶ番目をベースに持つコード…先に言っておくと、Ⅶdimに関しては逃げろー!って話がメインw
目次の以下6番目だよ。
- [コード感/進行]世界観は何が作ってる?
- [ディグリー]世界観は骨格だけ見よう
- [トニック]その世界の主人公は誰だ?
- [ドミナント]ゴールへ走れ!
- [サブドミナント]「一旦落ち着こう?」
- [ディミニッシュ/Ⅶ緩和案]うぎゃーだ、だれかー!!
- [トニック感]Ⅵmの確認
- [ドミナント感]Ⅲmの確認
- [サブドミナント感]Ⅱmの確認
- [ダイアトニックコード]登場人物の整理
じゃーいくよー!
Ⅶdimを使わない案を考える
Ⅶdimという恐怖
dimの響きは一度聞いたよね、どんなだった?もう一回聞いておこう(Cdim)
うあ~~~~きっついね…怖い怖い…
なんだか殺されそう…やばいやばいやばやばやばやば!!!
※ここで「m♭5じゃないの?」とかdimって表記やdimとスケールの関係に「おや?」って思った理論に詳しいキミ…dim7とスケールに関してはずいぶん先の記事に書くので、ここではdim表記としてスケールについてもこの記事では見逃してねw
dimって果たして使えるのだろうか…
話題を変えてカノンのベース
ところで!これまで聞いてきたカノン、実は「カノン進行」っていうコード進行で日本人になじみが深いんだ。同じようなコード進行の作品っていっぱいあるんだ。
同じような、って言ったのはベース(最低音)が一音ずつダイアトニックを下っていく進行が日本ではよく好まれてるの。一度ベース音だけで聴いてみようか!雰囲気そのままかな?
うん、雰囲気は崩れてないんじゃないかな?もしかしたら勝手に心がコードの雰囲気を補完してくれてるのかもしれないね。
よし、このベースに3度上、5度上の音を重ねてコードにしよう!
1個目は「ド」だから「ド(1)ミ(3)ソ(5)!」
2個目は「シ」だから「シ(1)レ(3)ファ(5)!」
3個目は「ラ」だから「ラ(1)ド(3)ミ(5)!」
…
って具合にね!さぁどんな感じかな?これと通常のを比較するよ。比較のためにテンポダウンで!
う~むむむぅ…1個目の方の2小節目、ちょっときっつくない??2個目を聴くとすっきりするよね!「シレファ」はちょっとキツいかなぁ…
これはこれで雰囲気ありかもしれないけど、期待してた響きと違うよね…わかりにくいかな?ちょっと冒頭2小節を対比してみようか!
- 1回目と3回目:Bdim版
- 2回目と4回目:通常のコード版
だよ!2小節目を意識して聞いてみてね。
どう感じたかな?僕的には「ちょ~っとカノンには合わないキツさ」かなーって思ったよ。でもベースだけだといい感じだったよね?あの「ド」から「シ」に下がっていくベースを使いたいけどこんな「シレファ」みたいなきつい和音にはしたくない…どうしたらいいのかな?
⇒ Ⅶdimは扱いづらい…
はい!アイデアあります!「シ」を持つコードの構成音をぐるぐる回転させちゃえばいいんだ。ぐるぐる回転ってのは例えば「ファラド」を「ラドファ」や「ドファラ」にするってことだよ。音楽理論では構成音をそのままに高低の並びを変えることを「転回」、また転回した形を「転回系」というようだ。詳しくは調べてみてね。
⇒ コードをぐるっと回転させて構成することを転回という
そしてそして、「ラドファ」や「ドファラ」といったFコードの転回系のコードの書き方は「F/A」「F/C」のように「コード名/ベース音の大文字」で書くんだ。
⇒ 転回系コードの表記は コード名/ベース音 でかく
ほぉ、じゃーこの「シ(1)レ(3)ファ(5)」の代わりとなる転回系のコードは?鍵盤見渡して確認してみてね。ヒントは「〇(1)シ(3)〇(5)」の形か「〇(1)〇(3)シ(5)」の形の3和音ってこと
正解は…
- 「シレソ」=「ソシレ(G)」の転回、つまりG/B
- 「シミソ」=「ミソシ(Em)」の転回、つまりEm/B
この2つだよ!
前者は「G」の響きでスムースにつなぐから明るめ、後者は「Em」の響きでスムースにつなぐから暗めな感じになると思うよ。実際に試してみてね。
さて、ディグリーの話に広げるよ。ベース音にⅦ番目の音が欲しいときは、
- Ⅴ/Ⅶ :明るめのⅦベースコード
- Ⅲm/Ⅶ :暗めのⅦベースコード
がスムースに使えるよ!
dimの響きはキツいからねぇ、なるだけ回避がいいね!
⇒ ベース音にⅦが欲しいときは、Ⅴ/Ⅶ(明るい)、Ⅲm/Ⅶ(暗い)で回避できる
整理すると…
さてさて、ベース音をⅦとするときのコードの選び方がなんとなく響きで理解できたかな?今回の知見をまとめてみよう!
まとめ!
- ディグリーⅦのコード=Ⅶdimは使いにくい
- Ⅶdimは通常使用は避けよう(一旦)
- コードを回転させることを転回といい、転回させた形を転回系という
- 転回系コードの表記はコード名/ベース音でかく
- ベース音にⅦが欲しいときは、Ⅴ/Ⅶ(明るい)やⅢm/Ⅶ(暗い)で回避で可能
ってとこかな。
ダイアトニックに存在するメジャーコード/マイナーコード/ディミニッシュコードのうち、一番扱いに困るディミニッシュについて差し替えることができるってわかったね。次からはダイアトニック全体を見ていくよ!ほいじゃまた!
キミの心はなんて言ってる?
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余談
今回7番目に関するⅦの3和音=Cメジャーキーで言うところの「シレファ」のコードをⅦdimって表現したんだけど、これはもう1個表記があるんだ。4和音の話の後にスケール絡めて詳細は記載するけど、4和音(セブンスコード)の世界で
- シレファラのコード = Bm7♭5 (ほかにBm7-5、Bφ7などなど表記)
- シレファラ♭のコード = Bdim7(※)
って表記するんだ。前者がハーフディミニッシュっていって後者がディミニッシュセブンスっていうコード。
3和音部分(シレファ)が同じであるにも関わらず、和音4つ目に「ラ」を足すのか「ラ♭」を足すのかっていう選択によって、コードの3和音部分の表記が「m♭5(またはm-5やφ)」にするのか「dim」にするのかって変わってくる。今回3和音の話なのでどっちで表記するか悩んだんだけど、どちらもディミニッシュ類なので表記のわかりやすい「dim」を採用したよ。
※このサイトではBdim7はG#dim7と構成音は同じだけど別物として区別するよ。Bdim7/G#って書いたりするつもり。これについての説明記事は今後スケールの話を整理してまとめるね。
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