さぁ、第2章も2回目だね。今回のテーマは
- お引越できる世界観
- 骨格だけ見よう
だよ。あれ?これって以前までに「音楽の世界観の正体は(音と音の距離間隔という)骨格だ!」ってやったよね。
そう、今回は「音楽的発見」ではなく「こう考えると考えやすいよ」っていう手法・表現方法のなんだけど、音楽をやっている人の間ではごく普通の会話手段になるので是非抑えよう!以下の2点目だよ
- [コード感/進行]世界観は何が作ってる?
- [ディグリー]世界観は骨格だけ見よう
- [トニック]その世界の主人公は誰だ?
- [ドミナント]ゴールへ走れ!
- [サブドミナント]「一旦落ち着こう?」
- [ディミニッシュ/Ⅶ緩和案]うぎゃーだ、だれかー!!
- [トニック感]Ⅵmの確認
- [ドミナント感]Ⅲmの確認
- [サブドミナント感]Ⅱmの確認
- [ダイアトニックコード]登場人物の整理
それではいこー!
目次
扱いやすい骨格~ディグリー~
骨格の確認(題材:カノン)
さて、以前までに紹介したカノンで再確認しよう!
どちらも「あ、カノンだ!」って聞いただけでわかるよね。音の高さは別物だけど、「カノン」の骨格をそのまま移動させたからなんだ。※カラオケの♯キー♭キーで上げ下げするのと同じだね。
じゃーこの骨格をうまいこと表せないかな?察しのいいキミはピンときてるかもね。
基準音を決めて、そこからの距離だけで音楽を表現すればいいよね。
そう、そのとおりなんだ。でも代表らしい音ってなんだろう?
⇒ 「曲」の「基準音」を探そう!
骨格の基準音
Cメジャーキーのカノンだと最後のメロディの音「ド」がしっくりくるね。もし別の音だったら…?ちょっと「ファ」にしてみよー
…
…
…あかんこれは…
どうも元の音「ド」が代表たる風格があるような気がしない?
そうなんだ、「Cメジャーキー」の「Cメジャースケール」で作った曲は、「C(ド)」が名前につくように「ド」が主役ともいえる世界なんだ。
主人公「ド」は他の音に比べて最も「始まり」や「終わり」の感情をもたらせてくれるよ。これはまた次回以降の「トニック」のお話で!
⇒ Cメジャーキーの基準はC(ド)の音がいい!主役感!
じゃー最後の音「ド」を基準に見よう!番号をローマ数字小文字で振ってみようか。前回の画像もってきたよ、上がCメジャースケールで下がDメジャースケールだったね。
あとはカノンのメロディも伴奏もすべての音をこの小文字ローマ数字で表せば骨格だけ抜き出せるね!カノンのメロディは、「ⅴ~ ⅲ ⅳ | ⅴ~ ⅲ ⅳ …」
ってこりゃ大変だ。伴奏の音とかちょっと変更しただけでも数字書き直しだね…
粒度~細かすぎても困る?~
たとえば次の作品はカノン?orそうじゃない?
5小節目から今まで聞いてたものとメロディが違うよね。
ん?少し変わってるけど曲としては同じだって?それは正しい反応だよ☆「実際にはメロディを少~し変えた」けど「同じ作品」に聞こえちゃってるんだ。
え?屁理屈言うなって?
気持ちはわかるよ、でもさっきの話の「ⅰ~ⅶで曲の骨格を表そう」って話に戻るとさ、同じに聞こえるこの曲の骨格を、このちょっとの違いだけのために小文字ローマ数字を書き変えなきゃいけないってことになる、大変じゃない?曲の世界観という骨格を抑えるのにこの粒度での把握は細かすぎるよね…
⇒ 「単音」で距離感を図ると細かすぎて大変…
粒度~和音でだいたいつかめる?~
もっとざ~っくりと大枠だけ表せるようないい表現ないかな?雰囲気だけでも…雰囲気?あ!前回[3和音の響き]明るい、暗い、ゴムパッチン!で和音の雰囲気を確認したね!もしかして和音さえあればある程度の世界観をつかめるんじゃない?
おお、メロディなかったら「カノンだ!?」って断言しにくいけど、雰囲気の構造そのまんま抽出できてるね!これだ!
じゃぁ、基準のコードを選んで、ほかのコードに相対的な数字をつけていけばいいんじゃない?どうかな?基準のコードは何に~ってもうキミはお察しだよね!カノンの場合だと「最初」=「最後」のこのコードが代表格にふさわしいね!その名は~…
代表格は…Cコード!
おお、Cメジャーキーの代表格はやっぱりCコードなのね!こいつに決~めた!
Cメジャーキーには他にどんなコードがあるかな?ⅰ~ⅶまでの7つの音それぞれに対して、前回までにやった「1番目、3番目、5番目」の音を集めた和音を1個ずつ見ていこう!
表で整理するよ
あれ?なんでⅱとかⅲがマイナーコードなの?ってキミいい疑問だよ。コードでも肝心なのは「基準音(1番目の音)からの3番目、5番目の音の距離間隔」なんだ。前回「ド」基準で並べたコードを見てみて。
- 1から3:半音4つ移動した距離
- 3から5:半音3つ移動した距離
- 1から3:半音3つ移動
- 3から5:半音4つ移動
- 1から3:半音3つ移動
- 3から5:半音3つ移動
- 1から3:半音4つ移動
- 3から5:半音4つ移動
ってな具合。改めて以下で例えばⅱから数えてⅱ~ⅳ~ⅵの半音の距離がマイナーコードの半音3つと4つであることとか確かめてみてね
⇒ 「コード」でざっくり曲の世界観・骨格をつかめそうだ
和音の骨格表現~ディグリーネーム~
さぁ、7つのコードが確認できたね。これに数字を振ればどの調にいっても相対的に和音で世界観を語れるね!
さっきの表の横に大文字ローマ数字を並べてみるよ!
ダイアトニックスケールにはこの7個のコードが存在するんだ。このⅠ~Ⅶの数字のあらわすコード(ⅡmとかⅦdimとか)のことをディグリーネームっていうよ!そしてこれらはそれぞれディグリーごとに特徴的な雰囲気を持ってるんだ。
以前和音の響きを確認したよね。メジャーコードとかマイナーコードとかとか。実は同じコードでも、このディグリーが異なると雰囲気が異なったりして…って不思議なことがあるんだ。これはまた次回以降ね!
⇒ ダイアトニックのコードはⅠ、Ⅱm、Ⅲm、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵm、Ⅶdim
⇒ Ⅰ~Ⅶdimをディグリーネームと呼ぶ
整理すると…
今回はまだ面白みはなかったかもね。ただ今回抽象化したおかげで、これからの音楽は「〇〇キー」を意識せずに考察していくことができるんだ!少しの我慢だけど慣れていこうね。まとめてみよう!
まとめ!
- 音同士の距離間隔(骨格)は数字ⅰ~ⅶで表せそう
- 数字の基準は●メジャーキーの●の音がよさそう、主役感ある
- 音同士の距離間隔ⅰ~ⅶは細かすぎて使いにくい
- 3和音(コード)の概念で音楽の世界観は把握できそう
- 3和音の種類は各音(1、3,5番目)の距離感で決まる
- ダイアトニックのコードはⅠ、Ⅱm、Ⅲm、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵm、Ⅶdim
- Ⅰ~Ⅶdimをディグリーネームと呼ぶ
- 同じ和音でもディグリーによって雰囲気が変わる(次回以降)
ってとこかな。
ほいじゃーまたね!
キミの心はなんて言ってる?
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余談(Ⅶ番目のコード)
もしかしたら…表記に違和感を感じたって人もいるかな?少~し細かい補足するよ。
Ⅶ番目に該当するコード、Cメジャーキーだとシレファに該当するコードをここではⅦdim(Bdim)って表記したよ。Ⅶm-5やⅦm(♭5)の方がいいのかもしれない。この辺の意識が必要になってくるのは4和音以上や背景スケールを意識するようになってからだと思うので、この3和音の話題をしている章のうちはⅦdimとして表記するよ。(ディミニッシュとハーフディミニッシュの共通3和音ということで、名称だけの話なのでね。)
この辺は「Bdim7とG♯dim7は異なる」って話を含めて今後記事にする予定なので、興味あるキミは楽しみにしててね。
それでは、今度こそじゃーね!